特定技能制度に基づき外国人材を受け入れる企業は、業種ごとに設置された「特定技能協議会」への加入が必要です。
本記事では、協議会の役割や目的、加入方法、費用、注意点などを網羅的に解説します。法改正による加入時期の変更や業種ごとの違いなど、実務に直結する最新情報も整理しました。
特定技能協議会とは何か
外国人材の適正な受け入れを支援する仕組み
特定技能協議会は、特定技能制度における外国人の適正な受け入れと保護を目的に設けられた業界ごとの団体です。省庁・企業・団体・登録支援機関などが構成員となり、制度の普及や法令遵守の啓発、人材の地域偏在の是正、情報共有などを行います。
協議会の主な目的
- 特定技能外国人の就労環境の整備・保護
- 雇用企業への調査・指導
- 外国人材受け入れに関する情報提供
- 地域間バランスの是正に向けた調整
協議会加入の必要性と義務
すべての受け入れ企業に加入義務
特定技能外国人を雇用する企業には、協議会への加入が義務付けられています(業種によっては登録支援機関にも加入義務あり)
未加入の場合、在留資格の申請ができません。
加入できないケースと注意点
協議会への加入が認められない主な理由は以下のとおりです。
- 申請時期が適正でない(受け入れ前または4ヶ月以降など)
- 書類不備または記載ミス
- 構成員要件を満たさない
- 対象外業務での申請
- 所属すべき構成員団体の誤り(特に漁業分野)
事前確認が不十分だと受け入れが不可能になるため、必ず協議会の要件を確認した上で申請することが重要です。
協議会ごとの加入手続きと費用
多くの協議会は加入無料、建設業のみ費用発生
2024年現在、ほとんどの産業分野における協議会加入費は無料です。ただし、建設業は以下の費用が発生します。
建設業(建設技能人材機構)
- 正会員年会費:360,000円
- 賛助会員年会費:240,000円(規模により段階的に減額あり)
- 受入負担金:12,500~20,000円/人(月額・条件による)
加入時期に関する法改正に注意
2024年6月15日以降、協議会への加入は「在留資格申請前」に完了している必要があります。それ以前は「受け入れ後4ヶ月以内」で問題ありませんでしたが、法改正により全産業で事前加入が必須となりました。
業種別:協議会への加入方法の概要
各分野で加入方法や必要書類が異なりますが、以下は一般的な流れです。
加入の主な流れ
- 必要書類を各省庁・協議会のサイトからダウンロード
- メール・郵送・フォーム等で申請
- 協議会による審査
- 加入証明書の受領(在留資格申請時に必要)
業種ごとの加入方法の違い
- 建設業:正会員または賛助会員として機構に加入
- 介護・ビルクリーニング等:地方入国管理局や厚労省経由で申請
- 漁業:正しい2号構成員を通じて加入
- 農業・食品分野:オンラインフォームから申請、メールで証明書受領
よくある質問と対策
入会証明書は必要か?
必須です。2024年6月以降、在留資格申請の段階で協議会加入が完了していなければなりません。誓約書の提出のみで済んでいた分野でも、今後は証明書の提出が義務となります。
協議会に加入しないとどうなる?
協議会に加入しなければ、外国人の特定技能在留資格の取得手続きができません。結果として、雇用自体が不可能になります。
登録支援機関の役割と活用方法
登録支援機関とは
外国人の就労支援を代行する機関で、手続きや生活支援、日本語教育などの義務的・任意的支援を行います。
主な義務的支援
- ガイダンス・送迎・住居支援
- 生活オリエンテーション
- 行政手続きへの同行
- 相談対応
- 面談および報告義務
登録支援機関の選び方
- ライセンス登録の有無
- 対応国籍・言語
- 支援内容とコスト
- 実績や柔軟性
- 協議会との連携状況
利用のメリット
- 自社の負担を軽減できる
- 定着率・満足度向上が期待できる
- 法令順守の支援を受けられる
最新情報の確認と申請のポイント
特定技能協議会の加入に関しては、業種ごとの違いが大きく、さらに今後も制度改正の可能性があります。特に新たに追加された分野では、省庁のガイドライン整備が進行中であり、情報の更新に注意が必要です。
加入申請の際のポイント
- 協議会ごとの加入時期・方法を事前に確認
- 公式情報に基づいて申請スケジュールを調整
- 加入証明書取得までの期間を考慮して余裕をもった準備
まとめ
特定技能制度において外国人を雇用するためには、特定技能協議会への加入が不可欠です。業種ごとの違いや法改正による変更点を理解し、事前の準備を徹底することで、スムーズな採用と受け入れが実現できます。
情報は随時更新されるため、必ず省庁の公式情報を確認しながら対応を進めましょう。


